父親が亡くなる20年ほど昔母親がわざわざ夫の転勤先にまでやってきて、「相続放棄をしてほしい」と言いました。
その時はものすごく腹を立てて「他の二人(姉二人)には言ったのか?他の二人も放棄するなら私もしてやるから他の二人を説得してからまた来い」と言い返しました。
で、結局それ以降母が私に相続放棄云々言ったこと無かったんですよね。
そして今頃気付きました。
もし父親が亡くなったときに私が相続放棄をしても、母の取り分は一円も増えないって事に。
ああ、馬鹿馬鹿しい。
相続放棄相続放棄言いますが、母がどういうつもりで言ったのか判りません。
だって父が生きている時に父の遺産の相続放棄なんて出来ません。
もしかしたら遺留分放棄の聞きかじりだったのかも知れません。
ただ遺留分放棄だと、父が遺言書を書くこと前提です。
遺留分放棄ってのは遺言で本来受け取れるはずの法定相続分を受け取れなくなる時に裁判すれば貰える分で、子であれば本来受け取れる分の半分です。
つまり私の場合母に全財産譲るという父の遺言書があって、不服だったら、もともとの法定相続分六分の一の半分の十二分の一を受け取れる。
私は母が常に「娘に遺産を取られる」と発言しているので、「お母さんがあんなに心配してるから、全財産は妻にって遺言書書いてあげれば?」って何度も何度も父に進言しましたが、父は「遺言書より法定相続が優先する」という訳のわからない持論を展開しまして、頑なに遺言書を書きませんでした。
私が遺言書を有効な物にするために公証人役場に連れて行ってあげるよと言っても。
ただ、父の子どもは私たち姉妹3人なので。
私だけが相続放棄や遺留分放棄しても母の取り分は増えないんです。
なぜかと言うと、普通の法定相続だと配偶者二分の一、残りの二分の一を子どもで分ける。
つまり母二分の一、私たち姉妹六分の一ずつ。
そこで私が放棄をすると。
私という相続人は居なかったものとして計算するので、母は配偶者として二分の一は変わらないんです。
姉二人は私が居なくなった分子どもの取り分を二人で分けることになるので四分の一ずつ。
でしょ?
もし母に全財産譲ると言う遺言書あっても、姉二人の遺留分合わせれば四分の一。
私が相続放棄しなくても私と姉二人の遺留分合わせれば四分の一。
私一人が相続放棄して母に何の得が?
しかも母は長女姉は怖いので相続放棄してねとか言い出せなかったと思うし。
まあ私が放棄したら「domi子も放棄したんだからお前も」って言い出せるきっかけになったのかな。
でも内弁慶の母だから長女姉にだけは言い出せなかったと思うんですよね。
もしかして私に言ってもらいたかったのかも。
あー、ほんとうに馬鹿馬鹿しい言い争いだったな。
でもあの出来事も私が母親を切り捨てて私には母なんて居なかったとして考える良いきっかけになったので良かったです。
さて、こういうことを考え始めるきっかけになった大手小町の掲示板の回答を見ていたら、「相続分の譲渡」ってやり方があるみたいですね。
父が亡くなった後に私の相続分を母に譲渡するという書類を作成すれば母は私の相続分ももらえるので母六分の四、姉二人六分の一ずつって事になるらしい。
へえーへえーへえー。
ただ、知っててもそんな書類絶対書かなかったよ。
だって母嫌いだもん。